一度ヒスイを拾えるとそれまで全く拾えなかったのが嘘のように1回遠征すると2個3個と拾えるようになった。
学芸員から「まあヒスイでいいでしょう」とおまけでヒスイと言われるのが多いが徐々にヒスイを感覚的に判るようになってきた。
同時に外してきた軟玉、ロディン岩、曹長石、蛇紋岩、瑪瑙などの石についても見分けられる余裕もでてきた。
ただ問題も起きた。
FMMで鑑定できる数は10個と少ないし学芸員がいない日もある。
そこで仕方なく鑑定を次回回しなるので石を持ち帰るがそれが溜まってしまい家の中が石だらけになってしまうのである。
石は酒のつまみにはなるのだが「この石どうするの 何とかしてよ」と言われてしまうと外へ出すしかない。
そこで思いついたのが「この石で姫川を作れば居乍らにして毎日ヒスイ探しができる」と考えた。
我ながらいいアイデアである。
アイデアは良かったが石はどうみてもただの石だと気がつくと「なんでこんな石を持ってきたのか」と自分でもガッカリするようになった。
石は勝手に処分できないので元の場所に戻すしかない。
結局重い思いをして持って来てまたそれを積んで行って元に戻すことの繰り返しをしている。
更に石を見ると反応するようになってしまいどこへ行っても石を見てしまう。
海外旅行に行って名所旧跡を巡っていても目は石にいってしまいお土産はあの映画のロケが行われた海岸や砂漠の石や砂になってしまうのだ。
既に石探しが癖になってしまった。