hayabusa-k

石探しとオールディーズと旅の話

北海道の旅(2)

f:id:hayabusa-k:20201213210332j:plain

援農アルバイトで頂いた4万円を元手にして夏休みの残り期間で北海道を周ることにした。

稚内からのスタートなのでまずはより北の礼文島に行ったが船に弱いことを忘れていた。

その後は旭川アイヌ記念館を見てから大雪山層雲峡へ登ったが濃霧で何も見えずその後東を目指し原生花園から網走刑務所を見て斜里から知床五湖を巡り根室納沙布岬へ行き北方領土を見て摩周湖屈斜路湖と回り阿寒湖では遊覧船に乗りその後白老に行ってアイヌ部落を見て支笏湖、札幌、洞爺湖、室蘭、函館と廻った。

交通手段は主にヒッチハイクだった。 

大きな交差点とかドライブインとかで大型トラックが動き出すところを狙ってお願いをした。

大型トラックの運転手さんは長ーい真っ直ぐな道を長時間運転するので眠気覚ましに話し相手が必要なのだと勝手に解釈した。

乗せてもらったお礼はガムで勘弁してもらった。

それと私が旅した時はまだ蒸気機関車(SL)が現役で走っていたので時間が合えば普通に乗った.

泊まるところは寝袋で野宿だ。

旅行の日程は北海道を離れる日は決めていたがその間の行程は何も決めていなかったので夜になったところで屋根のある処を探して宿泊地にした。

摩周湖の展望場所で暗くなりそこで泊まることにしたが観光客は暗くなると帰って行き誰もいなくなった。

一人で寝床の準備をして眠りに就こうと思ったところガサガサ音がする。

「出た」誰もいないはずだから音を聞いた瞬間ついに熊が出たと思った。

寝袋の中だし確認するには寝袋から出なければならないが動けば音が出るし死んだ振りをしておとなしくしていても熊に見つかるかもしれないし等と迷った挙げ句に静かに体を起こし音がする方を覗いた。

すると誰もいないと思っていたがそこに一人いてその人が寒さを凌ぐためにゴミ箱をあさって新聞紙などを集めていたのだ。

そもそも私は臆病なので本当に怖かった。

翌朝寝起きで摩周湖を見ると霧がなくきれいに湖を見ることができたがすぐに霧が出始め湖を隠してしまった。

そこに観光客が徐々に来て「3日間通っているがいつも霧で見えない」と言っていた。霧のない摩周湖を見るには泊まるしかない。

北海道は温泉が多く屈斜路湖付近には無料の露天風呂もあり夜になれば1人で貸し切りできる。

食事は北海道で食べるものは基本何でも旨い。

そんな中で印象に残ったのはやはり札幌ラーメンでこれは本当に旨いしサッポロビール園のビールはこの旅の打ち上げ的に飲んだので格別だった。

アイヌ民族の文化に触れムックリの不思議な音に惹かれた。

網走刑務所は男としてはどうしても見ておきたいと思うのは高倉健さんのせいだろう。

知床五湖を歩くと心が落ち着き離れたくなくなる。

こうして北海道にアルバイト期間を含め2ヶ月滞在して第二の故郷と思えるほど気に入ってしまった。

そのことを言うと必ず「冬を知らないからだ」と言われるが確かにそうかも知れない。

糸魚川に行くのも雪の期間を外して行っている。

本当は冬の日本海は荒れていい波が来るらしいがまだ見たことがないので見たいと思っているが地元の人に言わせれば来るなと言うかもしれない。

f:id:hayabusa-k:20201214160429j:plain