半世紀前、ロンドンへ向かった
行きはストックホルムまでの片道切符
ソ連国内は、団体行動だったが、モスクワからストックホルムまで行って、解散
そこから先は1人旅になる
まずはスーパーで食料品を買い込むことにした
買物して、店を出た
ところが、店に一緒に入った者が出て来なかったので、ついまた店に入ってしまった
これが間違いだった
再び店を出ようとしたところ、ガードマンらしき男に捕まった
その男が、「パスポートを出せ」と言っている
すぐに、「俺を万引き犯人だと思っているな」と感じたが、なんせ言葉が通じない
パスポートは大切なものだから、簡単には渡せない
そこで考えて、その男をレジまで連れて行った
レジの店員に、「この商品は俺が買ったものだと説明してくれ」と身振り手振りで伝えた
どうやら伝わったようで、疑いは晴れた
しかし、人権意識の高い国で、泥棒扱いされたことに腹が立った
日本人の名誉のためにも、もっと抗議をしたかったが、何もできなかった
こうしてヨーロッパ一人旅が始まった